家づくりについて思うこと
『 家族を入れるだけの箱 』 にしないために
よく「夢のマイホーム」と言われます。
確かに家を持つことは人生の夢、目的の一つなのかもしれません。
住宅展示場や建築雑誌・一般誌の住宅コーナーなどなど・・・
住まいを紹介している情報には限りがありません。
デザイン・機能 そのどれを取ってもみても素晴らしい物ばかりです。
「こんな家に住んでみたい!」
「これが夢のマイホームだ!」
と誰もが思ってしまう素敵な物ばかりです。
そこから夢が広がり、その家に合う様な生活スタイルをイメージして、夢を膨らませていきます。
・・・でも、何か大切なものを忘れている様な気がしませんか・・・?
自分や家族がどんな暮らしをしたいのか・・・
親と子、個人と個人がどんなつながりや関わりを持ちながら一緒に暮らしていきたいのか・・・
本来そうした思いが先にあって、それが家の形として、間取りや空間としてまとめ上げられていくべきなのに・・・
現代の家づくりはそれが逆になってしまっています。
”入れ物”を決めてから、”中身”を考える・・・
まるで「答え」を見ながら「問題」を考えているかの様です。
私はあなたの生き方や家族感を大切にしたいと考えています。
人にはそれぞれ色々な生き方があり、家族に対する思いが有ります。
いくら家族といっても、最終的には一人一人が独立した人間・・・個人と個人としての関係もそこには有るはずです。
家族に隠し事なんか無いから、全てオープンスペースで良いよ!
と言う人もいるでしょうし、
個人のプライバシーは最低限確保したい
と考える人もいるでしょう。
また、完全独立型で区切られた個室の集まりの方が暮らし易い、と
考える人もいるかも知れません。・・・・・
こんなことを考えていると「家族論」に発展してしまいますが、
でも、このプロセスは大切なことだと考えています。
「家を造ること」=「家族を創る事」=「子供の人間性を育てる事」
「家を造ること」=「家族を創る事」=「子供の人間性を育てる事」 だと思います。
自分の代 ・ 子供の代 ・ そして孫の代 とこの家が引き継がれ、語り継がれていくために
”入れ物”を造る前にまず”家族”のことを考え直してみたいと思うのです。
そして、それが”心のこもった夢のマイホーム”へとつながっていけば・・・
私はそれだけで幸せです。